UKULELE SIGHT/COBA STUDIO
「 鷲と鷹 」

鷲と鷹 鷲と鷹タイトル
浅丘ルリ子
日活映画 裕次郎 裕次郎
石原
裕次郎
鷲と鷹 ルリ子&裕次郎 鷲と鷹
1957年日活

原題 : 「鷲と鷹」 1957年日活映画

監督 : 井上梅次 
撮影 : 岩佐一泉
音楽 : 多忠治
出演 : 石原裕次郎・三國連太郎・浅丘ルリ子・月丘夢路・長門宏之・二本柳宏

「狂った果実」を撮影した1956年には6本。この「鷲と鷹」が製作された1957年には合計9本もの作品に出演している。そのうち3本はカラー作品になり、この「鷲と鷹」、「嵐を呼ぶ男」はカラー・シネマスコープの横長大画面 となる。 (*シネマスコープ[略称シネスコ]=縦横比が1対2.55。映画サイズの主流となるが、60年以降改良された同比率のパナビジョンに代わっていく。シネマスコープ、パナビジョンいずれも商標。 )

井上梅次監督は1923年京都出身、1947年新東宝から1955年日活に移り、1956年「月蝕」、1957年「勝利者」「鷲と鷹」「嵐を呼ぶ男」をはじめとする石原裕次郎をスターに押し上げてゆくヒット作を生み出し、その後も「日活アクション映画」監督として活躍。 (蛇足ながら月丘夢路さんと結婚する)
最初に出会った作品「月蝕」で監督は石原裕次郎にオーソドックスな演技を求めていたがうまくいかず、クランク・アップ前に斉藤耕一氏の撮影したイメージ・スチルの出来映えの素晴らしさに「この男に演技させようとするのは間違いだった。新しい個性と存在そのものの輝きを、全面 的に生かすべきだ。」と言わしめた。

「鷲と鷹」は、新しいスターの魅力を横長大画面で生かすためにチャータした貨物船で東京湾ロケを敢行した本格的海洋アクションの力作である。もちろん、ロケとセットを巧みに使い、当時の新設ステージに於ける特撮シーンなどもみどころ。 日活映画では、以降これほどの規模の海洋アクションは作られておらず、また、この頃から60年代中頃が日本映画の最盛期でもある。

ウクレレに関して
登場するウクレレは一本。ココナッツ・ウクレレと呼ばれるウクレレだと思います。実物は見たことがありませんが、半裁のココナッツをくり抜いて二つ並び合わせたものをボディーにし表板を張ったウクレレです。
前年度の作品「狂った果実」にも登場しました。妙にぴかぴか光っています。表板の縁には鋲が打ってありますが、どうやら飾りのようです。偶然作品中にウクレレを裏返すシーンがありましたので形状がよく分かります。ウクレレの裏になにやら書かれていますが、これはこの映画の事件を解くカギになっています。更に、広い海原での孤独や、嵐に翻弄される荒くれ男たちの海洋アクション映画の小道具としてはウクレレの扱われ方が、様々な人の手に渡り、恋愛、友情、愛情、復習、嫉妬、欲望といった愛憎の海に揺れ動く小舟のような存在にも見えるのは考え過ぎでしょうか。

ココナツ・ウクレレ表 ココナツ・ウクレレ・サイド ココナツ・ウクレレ・裏


参考文献・「裕次郎とその時代」文芸春秋社、「シネマクラブ」ぴあ、「映画小辞典」田山力哉

2000/08/01



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